「遠い昔、コイツはフラッシュを揃え、俺を引き当てた。それから暫くコイツと一緒にこの世界を回って、俺は思った。コイツは普通のプレイヤーと違う。俺を引き当てたプレイヤー達がどんどん死んでいく中、コイツは生き残り続けた。まるでそれが……《運命》の様に」
「何を言って……」
「だから俺はコイツとの《約束》を守った。お前がこの世界に堕とされたその時に、もしもお前が俺を引き当てる事があったなら……お前を《導き》そして必ず《コイツ》の元へとお前を連れて行くと」
そう言ってコウモリは遠い昔を懐かしむ様に目を細めたまま、見せた事も無い様な切ない笑みを浮かべて見せる。
その瞬間、コウモリの身体が青い炎に包まれた。
それは瞬く間にコウモリの身体を覆い尽くし、そしてコウモリの身体がハラハラと灰になって行く。
「あーあっと……ペナルティだ。ついつい話し過ぎたみたいだな。セリルがカンカンだ……ケケッ!」
そう言ってコウモリはおどけた様に羽を竦め、ニヤリと笑って見せる。
その間も羽の先からコウモリは灰へと変わり、その形を失って行く。
コウモリを灰へと変える炎は俺の手にも触れているというのに、全く熱さを感じない。
しかし確実にその炎はコウモリを蝕み、コウモリは困った様に崩れて行く自分の身体を眺めている。



