「……どういう事だ」

「はぁ?何が~?」

俺の呟く様な問いに、コウモリはワザとらしくとぼけて見せる。

「お前、ジョーカーを知ってるんだろ!?アイツは何者なんだよ!!何でアイツは俺達を追って来る!!」

その叫ぶ様な俺の問いに、コウモリは困った様に羽を竦め、深い溜息を吐いた。

「何回同じ事を言わせんだよ。言えねェもんは言えねェンだよ」

コウモリは吐き捨てる様にそう言うと、パタパタと俺の周りを飛び回る。

「お前……」

「進まなくていいんですかァ~?早くしないとアイツに追いつかれちまうぜ?ケケケッ」

苛立つ俺の言葉を遮りコウモリはそう言うと、そのまま逃げるように洞窟の奥へと飛んで行ってしまう。