そこに見えたのは……コウモリだった。 割れた窓の先に見えるそいつは、パタパタと優雅に窓の外を飛び回りながら、ニヤリと不敵な笑みを浮かべて見せた。 ……さぁ、どうする? そんなアイツの声が聞こえた気がした。 その声は俺に《決断》を迫るかの様に感じ、ドクドクと心臓が壊れそうなくらいに鼓動を速めて行く事に気付く。