「ほらね……やっぱり貴方達って、普通とは違うのかも」

彼女はそう言って困った様に笑うと、手にした二枚のカードを俺に差し出した。

……出来過ぎている。

彼女が言いたいのは、多分、そういう意味だ。

……こんなに簡単にカードが手に入るものなのだろうか。

しかもまるで《その役》をつくれるように誂(あつら)えた様な、二枚のカード。

そんな事を考えながらそれをそっと受け取ると、窺う様に藤谷を見つめる。