「なぁ、よかったら一緒に行かない?」 その突然の言葉に、俺と彼女の視線が一気に藤谷に向けられた。 「貴方達と手を組めと?」 彼女は歩く足を止めて振り返ると、窺う様に俺達を見ながら、少し表情を曇らせる。 「お前は《ハートの10》さえあれば役が揃うんだろ?その他のカードにはたいして興味が無い。それなら俺達と協力しないか?」 「……おい」 勝手に交渉を進める藤谷を肘で小突くと、藤谷は《まぁまぁ》とムカつく笑みを浮かべて見せた。