「……ん?……あれ……朝?」 起こされた藤谷は重そうな瞼をゴシゴシと擦りながら、ゆっくりと体を起こす。 「……見張りはどうした。交代で眠ると言わなかったか?」 凍りつく様に冷たい笑みを浮かべた俺の言葉に、藤谷はハッと目を見開いて怯えた様に瞳を揺らした。 「ご、ごめん……気付いたら寝ちゃった」 そう言ってアハアハと乾いた笑いを浮かべる藤谷に、刺し殺せるくらい鋭い視線を向ける。