「……ゲームはもう始まってるんだぜ?」

コウモリは俺の耳元で甘く囁くと、ニヤリと不敵に笑った。

「だからどういう意味だよ?」

そう苛立ったように問い掛けるが、コウモリはムカつく笑みを浮かべるだけで答えない。

「甘い、甘い。その桃の缶詰並みに甘過ぎて、俺様、眩暈がしちまうよぉ~」

コウモリはそう言って、俺の手にしている桃缶をニヤニヤと見つめた。