「街エリアは普段、俺達が居た世界に似ている。だから無意識にプレイヤーはここに留まろうとしちまうんだよ。だから余計な争いが起こったりしやすいの」

その藤谷の説明に力無く頷くと、ハァと深い溜息を吐く。

「……悪かったな。お前には借りが出来た」

そう言って困った様に笑って見せると、藤谷は小さく首を横に振った。

「……いや、これでやっとチャラになったかな。……やっとね」

その藤谷の呟きに首を傾げて見せると、藤谷は《何でもない》と言って笑った。

それに訝しげに眉を顰めるが、すぐに彼と同じ様に笑みを浮かべて見せる。