それから暫く、互いに動き出せないまま、こう着状態が続く。 ……何故、撃たないのか。 それは俺にも、そしてあの眼鏡の男にも通じる、一つの結論に行き着く。 ……人を殺す事が怖い。 ただ……それだけだった。 互いに銃を向け合ったまま、カタカタとその銃口を揺らす。 ……早く撃て。 そう心の中の自分が必死に訴えるが、肝心の指はそれに応えてくれない。