それは一枚のカードだった。 《スペードの10》 そのカードを茫然と見つめたまま、今、自分のした事の愚かしさを知る。 「悪いな……貰って行くよ」 そう言って自嘲気味に笑うと、見開いたままの死体の目をそっと閉じた。 それは……ゲームを終えた彼の為ではない。 彼の咎める様な視線に耐えられなかった……自分の為だ。 そんな事を考えながらフラフラと元の場所へ戻ろうとした……その時だった。