「……っ」
そう小さく声を漏らし、グッと口を強く手で覆ったまま、ただ茫然と目の前の《それ》を見つめた。
それは……《腕》だった。
ちょうど肘の部分で千切れた様な……《人間の腕》
その腕は切断面からポタポタと赤黒い血を垂れ流し、灰色の地面を赤く染めていた。
ピンクと白、そして夥しい赤が切断面から見え、そのあまりにもリアル過ぎる光景から逃れる様に、ギュッと目を閉じた。
……作り物ではない。
そんな事はすぐに理解出来た。
何故ならこの噎せ返る様な血の匂いも、触れたその不気味な感触も……全てが《現実的》だった。



