少し緊張で身を強張らせたまま、揺らめく世界を見つめた。 ゆらゆらと不安定に揺らいでいた景色が、次第に何かの形を浮かび上がらせていく。 それはまるで血の様に赤い空と、黒い影に覆われて行く……《街》 「……ここは」 そう小さく呟き、そっと俺の肩に手を添えている男を振り向く。 「ここは《街》エリアだな。前に来た事がある。ただのビルだけ並んだ……無人の街だ」 その藤谷の説明と共に辺りを見渡そうとした瞬間だった。 パンパンと断続的に乾いた破裂音の様なモノが聞こえる。