「ケケッ!これでまたお前の足手纏いが増えたかもしれねェなぁ~?」

そのコウモリの言葉を無視して、辺りを窺いながら薄暗い街を進んで行く。

「そのお人好しが……自分の首を締める事になるんだぜ?」

そのコウモリの呟きに、静かにコウモリを振り返る。

「出会いとは運命。その出会いの《運》こそが、互いに引かれ合ってしまった運命が……物語の結末を変えてしまう。お前の物語の結末はいかに。ケケッ!」

「どういう意味だ?」

その俺の問いに、コウモリは不敵な笑みを返す。