「俺は絶対に生きてココから出る。……それだけだ」

その俺の言葉に藤谷は静かに俯くと、それから小さく口を開いた。

「その為になら……何でも出来る」

「……ああ」

そう短く答えると、藤谷はそれで全てを理解したかの様に……静かに頷いた。

……そう、俺はすでに決めていたのかもしれない。

この世界から生きて帰る為に……多くのモノを犠牲にする事を。