「まぁ、武器以外にも使えるし、良しとしましょ……はい」 そう言って藤谷は手にしたナイフを俺に差し出す。 「俺が貰っていいのか?」 「うん。だって俺、一本持ってるし」 藤谷はそう言うと、背中に背負ったままのリュックから、鞘に収まったままのナイフを取り出す。 「何があるか分からないし……持ってるに越した事はないよ」 藤谷はそう呟くと、取り出したナイフをそっとズボンのベルトに差した。 それを見て小さく頷くと、とりあえず貰ったナイフをズボンのポケットへと押し込む。