ガサガサと、何かが生い茂る草木を揺らす音が聞こえる。 ……何かいる。 その事実に体にグッと力が入り、バクバクと心臓の鼓動が速く、大きくなるのが分かった。 「運命はいかに……ケケケッ」 そうコウモリが小さく呟き笑ったその瞬間、バッと草影から何かが姿を現した。 それは……女の子だった。 まだ十代中頃、おそらく俺とそう年が変わらないように見えるその女の子は、息を切らせ、そして目の前の俺の姿に気付き、ビクッと身を強張らせた。