「‥ケイ‥私、もうケイの側にいれないよ‥側にいちゃいけないんだよ。」


「どうしてそんなこと言うんだよ!?」


ケイが私の肩を強く掴んだ。


「‥一緒にいたら、きっとまた同じようなことが起きる。そしたら‥ケイを一生懸命応援してくれてるファンの人達を裏切ることになる‥。私には‥そんなことできない。」


「俺は‥ハルと一緒にいたいんだ!」


「ケイ‥わかって?ケイにはこの世界で頑張って欲しいの。‥さようなら、ケイ‥。」


私は今にも溢れだしそうな涙を堪えながら、ケイを真っ直ぐ見つめた。 


「おい、慶太!もう休憩終わってるぞ!」


そこへ勢いよくドアが開いて須藤さんが顔を出して、私はその隙に楽屋から飛び出した。


「ハル!待てよ!行くなよ!!」


「慶太っ!時間だ!」


「‥ハルっ!!」


ケイが須藤さんに腕を掴まれてるのを確認して‥私は走った。



ー そして、その日の夕方


私とケイのスキャンダル写真が報道された ー