HAPPINESS!~幼なじみはアイドル~

午後は沖縄の有名な水族館に行った。


スケールが大きくて、まるで海の中を歩いているような‥そんな素敵な水族館だった。


「なぁ‥ハル。」


ケイがジンベイザメの泳いでいる水槽を見ながら行った。


「俺達、二人きりで水族館って‥初めてだよな?」


「そうだね。ずっと一緒にいるのに不思議だね。」


「あ、でも小学校の遠足で水族館に一回行ったよな!?」


私が笑って答えると、ケイが思い出したように言った。


「行ったねぇ!ケイったら、”女と手なんか繋げねーよ“ってワガママ言って、困った先生がケイを私の隣にしたんだよね。」


私もハッキリと思い出すと、あの頃の幼いケイが可愛くて可愛くて、「ぷぷっ」と吹き出して笑った。


「あれは‥計算。」


「え?」


「‥ハルの隣の男と手を繋がせないためにわざとやった。」


ケイが少し恥ずかしそうに、私から水槽に視線をずらしながら言った。