”特に大切な人の幸せを願うもの“‥。


私は心の中で繰り返すと、ボッと顔が熱くなった。


「私、慶太にこの話をしたことないの。興味なさそうだし。でも“プルメリア”を指定したってことは、アイツなりに調べたのね‥きっと。」


理沙ちゃんは「うふふ」と嬉しそうに笑った。


あ‥。”アイツ“って。



ハワイでケイが“アイツ”って言ってたのは理沙ちゃんのことだったんだ‥。


私は今頃全てが繋がって、ネックレスの贈り主に嫉妬した恥ずかしさと、”プルメリア“に込められたケイの気持ちに、顔が真っ赤になって俯いてしまった。


「我が弟ながら、よくやったわ!で?慶太はきちんとプロポーズしたの?」


‥え?


「ぷ、ぷ、プロポーズ!?」


私は思わず大きな声を出してしまい、理沙ちゃんに「しーっ!」と笑われてしまった。


「ぷ、プロポーズどころか、私達付き合ってないし‥。」


「‥ウソでしょー!?」


今度は理沙ちゃんが大きな声を出したから、さすがに周りの人が私達の方を見た。