「ケイ‥ありがと。私、大切にするね。」


私は真っ赤な目でケイを見た。


ケイなりに考えてくれたプレゼントだったんだね‥本当にありがとう。


「‥ハル。」


ケイの腕が私の体を引き寄せる。


「‥ケイ?」


ケイの顔が近づいてくる。


ケイ‥私、もう気持ちが抑えられないよ‥。


私は静かに瞼を閉じた。


‥そのとき。


海外用のケイの携帯電話がピリリリっと鳴り響いた。


驚いて慌てて離れた私達。


「も、もしもし?」


さすがのケイも動揺しているらしく、上ずった声で電話に出た。