楓の後ろに恵里が座り、
バイクが走り出す。


その頃の楓はというと

「おい!あまりくっつくなよ!!」

「なにー?聞こえなーい」

「だーかーら、くっつき過ぎなんだって!」

「えー?何ー?」


儚くもバイクの音で会話が掻き消される。


楓の想いは届かず
ため息がこぼれる。

「…当たってるんだよ、胸が…」

と呟いてみる。



「楓ー!!」

「んー?」

「私ので感じたら、罰金10万ねー!」



この時、楓は
背筋が凍りついたという。