やっぱり、言わないでおこう。

何か、理由があったんだよ。

それにあたしには、

あたしなんかを好きになってくれた

新がいるんだから…。




「実は、あたし…仲良くなりたい子がいるんだぁ。
クラスの子なんだけど…。」



「あー!あの“レイラ”って子か!?」



「うん。」



「でも、楓宇。あの子の事嫌ってたじゃん。」



「そーなんだけど…レイラちゃんが日本人嫌いなのには、何か理由があると思ったの。だから、日本人を好きになってもらいたい!あたしが友達になりたいの!」



「そっか。楓宇らしくていーじゃん。」



「うん。頑張るね、あたし!」



「俺も協力してやるよ。」



「隼人…。ありがとっ!」



ぎゅっ



「楓宇。一緒に頑張ろうな。」



「おい!何やってんだよ!」