「やっぱり紘哉は炯眼の士だねぇ」 「けいがん……?」 「まぁ、いいや。私は探偵をしているんだよ」 「……!」 思わず目を丸くする。 親戚に探偵がいたとは。 そんな紘哉を見て、芳樹は軽く笑った。 「驚くのも無理ないね。現実味ないでしょ?」 「だって……本でしか……」 本でしか見たことがない。 探偵なんて都市伝説だと思っていた。