入ってきたドアから芳樹の声が聞こえてきた。 思わず振り返る紘哉。 「そう言えば、まだちゃんと呼んだ理由を話してなかったね」 「まぁ、ハイ」 「君には店番をして欲しいんだ」 「店番……?」 辺りを見回すも、商品になるような物は置いていない。 不思議に思った彼は、芳樹に尋ねた。 「そう言えば、おじさんって何の仕事してるの? 商品らしい物が見当たらないんだが」