当の芳樹は階段を上がって二階へ行ってしまった。 「何なんだよ……」 紘哉は不満を言いながら、ドアを開ける。 目に入る茶色いデスク。 沢山の本が入った本棚。 茶色を基調としたソファ。 そして長テーブル。 紘哉には見慣れないものばかりだった。 「何だここ……」 彼は靴を履くと、玄関の鍵を開けた。 「玄関を改造したんだ」