「……暑い」 「夏だから当たり前だよ」 そんな事は分かってる。 紘哉は荷物を持つと、芳樹の後についていった。 「そう言えばさ、おじさんって奥さんいないの?」 「いないよ。迷惑掛けられないし」 疑問の残る返事を残し、彼はスタスタと歩いていく。 芳樹の家は一軒家だった。 びっくりするほど大きくないが、一人で住むには十分の広さだ。