紘哉は舌打ちをし、鋭い眼光で恵一を睨む。 紘哉に睨まれ、彼は一瞬怯むが、すぐに体制を立て直した。 そして、取り上げた文庫本を紘哉に渡す。 「何で睨むんだよ!せっかくいいこと教えてやろうと思ったのに!」 「……いいこと?」 戻ってきた文庫本で恵一をひっぱたこうとしていた手が止まる。 恵一はいたずらっぽく笑った。 「俺さ、色々考えたんだよ」 「その少ない脳みそで?」 「少ないは余計だっ!」