『紘哉へ

この手紙を読んでいると言うことは、既に私は死んでいるだろう。
色々と騙したり、黙っていたりしてすまない。
本当はこんなことに巻き込むつもりは無かった。
ただ、君に紳士としてのたしなみを叩き込ませたかっただけだ。

少しの間だけど、一緒に過ごせて楽しかった。
私は先に上で、紘哉の事を見守っています。

最後に、どんな結果であれ、後悔や復讐心を持たないで欲しい。
自分で選んだ結果だ。私は後悔していない。

君は君らしく生きること。
必ずその道の先は開けているのだから。

ありがとう。
ちゃんと、大人になってからまた会いましょう。
それまでさようなら。


三雲芳樹』