紘哉は近くの椅子に腰掛けた。 「……『黒蜜』って知ってるか?」 「あんみつにかける蜜の事ですよね?」 「違う。そっちの蜜じゃない。『黒蜜会』だ」 知らない、と言う風に紘哉は首を横に振る。 狸翠は少し大げさにため息をつくと、ポケットからタバコを取り出した。 「黒蜜会……殺人、誘拐、窃盗、密売など何でもござれの闇組織だ」