こんなくだらない漫才を繰り広げている場合じゃない。 紘哉は小さくため息をつくと、狸翠に向かって指を差した。 「狸翠さん、もう一度事件を最初から辿ってみましょうよ」 「あ、うん」 「まず最初、夏紀ちゃんが3時から5時の間に誘拐された。 5時頃、雄太郎さんがポストの中を見たところ、怪しげな手紙が入っていた」 「ここまでが一昨日の話だな」