「――芳樹さんが帰ってこないだと?」

新聞を読んでいた狸翠がガバッと顔をあげた。

ため息をつきつつ、紘哉は静かに頷く。

警察署。
お盆が近いせいか、人がいない。
そして蒸し暑い。

紘哉は朝御飯を流し込み、狸翠のいる警察署に駆け込んだ。

そして今に至る。

「今頃、コンビニでなんかしてるんじゃ無いのか?」