そう言うと、芳樹は黒いボイスレコーダーを手に取り、紘哉に渡した。 「あとこれ……色々と必要になると思うから渡しておく」 「あぁ……」 芳樹が急に身の回りの物を渡し始めてきている。 まるで、自分の形見を他人に預けるように。 紘哉は底知れぬ不安を感じた。 「おじさん……」 「なんだい?」 「……いや、何でもない」