芳樹が心配そうに顔を覗き込んでくる。 紘哉は覚悟を決め、芳樹に尋ねた。 「おじさん」 「なんだい?」 「……睡眠薬ってある?」 「え?」 「ここ最近、眠れないんだ。あるんだったら分けて欲しい」 「うん、分かった。ただし――」 「用法・容量はキチンと守るから」 やってみなければ分からない。 使える手は全て使おう。 紘哉は気付かれないようにほくそ笑んだ。