俺、一応男ですが?

「へぇ~」

ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべながら俺に近づく奏。俺は後ろへ下がることができないので必死に視線をそらす。

「……帰ろっか。ウサギはまた今度取ってね」

「また来るのかよ」

「うん。楽しかったもん」

「そりゃよかったな」

「タジタジする翔も見れたし」

「…」

出来れば忘れてもらいたい。っていうか忘れろ。今すぐに!!

俺と奏はゲーセンを後にする。