俺、一応男ですが?

「男の人が好きそうな言葉を言ったのだけど…。ダメ?」

「…」

「好きでしょう?こういう風に誘われるの」

「普通の男子ならな!」

「普通じゃないんだぁ」

あぁ、墓穴を掘った。

俺が公開の波に押し寄せられながらうなだれていると、ギシ…とベッドのスプリングが唸った。

俺が目をやると、そこには幼馴染が横たわっている。


「何してんだお前はぁぁ!!」


「友達が『男の部屋に行ったらこうしなさい』って教えてくれた」

「ふざけんなぁぁぁ!!!!!」

「で、そのあとは男に任せろって」

「よしわかった。立て。とりあえず立て」

「ん」

奏は素直に俺の言葉に従う。こういうところはいいよな。


「いいか? 絶対そういうことはするな」

「なんで?」

「喰われる」

「おいしくないよ。あ、でも人肉おいしいって聞くな…」