「あーおいしかった!」

空になったカップを捨て、満足そうに微笑む奏。

「そりゃよかった。じゃぁ帰るか」

「えーーー」

奏では不満そうに声を上げ、鞄を肩にかけた。

「どうせ外にいてもやることないだろ」

「そーだけどさー、勉強もしたくないよー」

「ゲームでもしてろ」

「一人で? 寂しいんだけど。翔も一緒にやらない?」

「俺は寝る」

「なんで」

「俺、ほとんど寝てないんだよ」

出来ることならさっさと帰ってさっさと寝たい。

俺と奏は並んで歩き、家に向かった。


「じゃぁ一緒に昼寝しようよ!!」






「断固拒否する」