「翔真ー」

大学での昼食。

俺の友人 柏木焔が俺に近づいてきた。焔もかなりモテる。頭もそれなりに良い。性格もよし。俺もよい友達をもったものだ。


「飯、おごって」

「断る」

「けちー」

「その手に持っているものはなんだ」

「母さん特製の弁当箱」

「それじゃぁ、お前の母親が弁当箱を自分で作ったみたいになるぞ」

「母親特製の弁当」

「よかったな」

俺と焔は屋上へ向かった。

晴れ渡った空。ちらほら雲があるが…それでも心地よい昼だ。

屋上に設置してあるベンチに腰掛け、お互いの弁当を開く俺ら。