「朝ごはんは食パンがいいな」

のんきにソファに座ってくつろぐ奏。

俺はキッチンに立って、トースターでパンを焼いていた。

俺、早起きして何やってるんだろう…。

実質、俺の睡眠時間は3時間。

課題に時間をかけてしまった上に、風呂に入るために4時に起きたりと…大変だったのだ。

「ねむ…」

「寝れば?」

「お前のせいだろうが…!」

俺は焼けた党ストをテーブルに荒々しく置いた。

「だって一人はさみしいしー」

トーストを頬張りながら食う奏。

人の気も知らないで…。


「お前、部活の朝練とかないの?」

「美術部だし」

「ふぅん…」

奏の向かい側でトーストを食いながら質問すると、奏は平然と答えた。

コイツ、なんでこんな朝早くに来てるんだよ。もう少し遅くても…。