色気よりも食い気に走るのが奏です。それはよくわかってる。よし、買いに行こうか。
「どこのケーキがいい?」
「翔真の手作り」
「随分とハードなこと言ってくれるなぁ...」
ケーキを今から作れと? 材料も何もねぇよ。
奏は俺の膝から降りると、カバンをてにとった。
「嘘。そこのコンビニのスイーツに美味しいのあったからそれでいいよ」
「じゃ、買いに行くか」
「うん!!」
「「わーい!! 翔真(さん)のおごりだ!!!」」
「お前らいつからいた!!?」
ほんっと、神出鬼没だなこいつら!!
いつの間に部屋へと上がり込んだのか知らないが、瀬野さんと焔がテンションを上げて登場した。
っていうか、お前らには奢らないからな!?