「...褒めて」

「よし、抱きしめてあげよう」

奏はカバンにプリントをしまうと、こちらにささっと来た。

そして俺の上にちょこんと座る。

「なんで背中むけんの?」

「うるさいニート」

「ニートじゃねぇよ」

「だって学校行ってないじゃないか!!」

「今日は午後ないんだよ!!」

失礼な!! ちゃんと大学には通ってるよ!!

奏はくるりとこちらに体を向けた。

ちょうど俺と同じくらいの高さに顔が来る。

「ごーほーうーびー」

俺の首に手を回しながら褒美を迫る奏。うん。別に色っぽいとか襲いたいとか思ってないよ。大丈夫。まだ手ぇ出してないし大丈夫。


「プリンとケーキどっちがいい?」


「ケーキ!!」