「「と、いうわけで二人がくっつきました」」
「もぉー遅いじゃない!! まちくたびれたわ!!」
「そうよー。もう、翔真ったらヘタレなんだからー」
母ズがキャッキャ騒ぐ。
なんで...瀬野さんと焔が家に上がり込んで母親に報告してる上に母親にまでヘタレ認定されてるんだろう...。
「で、孫は!?」
「そんな直ぐにできるか!!!」
「えーーー」
そんな不満そうにされても!!
となりにいる奏にちらっと視線をやる。
まず、奏が隣にいなかった。
「...」
「奏、なんでそんな端っこにいるんだ?」
奏は部屋の端っこで縮こまっている。
...いや、っていうかさっきまで隣にいたよね? なんでそんな端っこにいるの?
「それじゃ、私たちはこれで」
「また明日にでもきます」
「えぇ、またねー」
笑顔で二人を見送る母。おい、また来るってなんだ。絶対冷やかしに来るだろ。