またまた疑いのまなざしを向けて来る幼馴染の頬をつねる。

「いはい!」

「生意気」

「ごめんなさいー!!」

幼馴染が謝ったので手を放してやる。

幼馴染は頬を押さえながら俺の部屋を見渡した。

「なにもねぇぞ」

「漫画は? 少年漫画」

「……はぁ」

「少女漫画はそこの棚にあるでしょ? あれ? 青年漫画だっけ、エロいやつ」

「なんで知ってるんだぁぁ!!」

奏が指さした棚には確かに18禁の漫画が入っている。それはいい。俺もそういうお年頃だ。俺が気になるのは……。

「てめぇ…いつの間に見た」

「昨日」

「……ジュース取りに言ってる時か…っ」

「その通り。エロいね。アレ」