俺、一応男ですが?

「李里香ちゃんと仲いいから…」

「李里香ちゃん?」

李里香ちゃんって……あぁ、瀬野さんのことね。

奏の口から出た言葉は意外だった。なぜここで瀬野さんが出てくるのだろうか。

「さっきの電話でも李里香ちゃんに『好き』って言ってたし…」

「…聞いてたんだ?」

「…」

「確かに瀬野さんはいい人だよ? 相談にも乗ってくれるし」

「女装させてきても?」

「う…。それは…」

「李里香ちゃんがいい人なのは知ってる」

あぁ、そう?

奏がやっと顔を上げてこちらを見た。

その瞳には涙が溜まっていた。






…………!?