俺、一応男ですが?

『いや、誤解を解こうと』

「誤解してすみませんでした」

『わかってくれたならいいです』

「…」

俺はその場に正座する。どうしよう。なんか説教されてる気分。

『ところで…なにか用があったのでは?』

「なんでもないです…気にしないでください」

『そうですか? わかりました。また何かあったら言ってください。聞くことくらいはできます』

「ありがとう。そういうところは優しいよね…」

思わず笑みがこぼれ、礼を言う。

瀬野さんは本当に優しいと思う。趣味はちょっとアレだけど…。ものすごく他人に迷惑かけるけど…。特に俺。

『それは…普段私が優しくないと…?』

「いや、優しいし、俺はそういうとこ好きだよ」

『翔真さん…そういうことは気軽に言わないほうがいいですよ…』

なぜ? 本心を伝えただけじゃないか。

ガタ

俺は瞬発的に振り返って扉の方を見た。

部屋の外から物音が…。気のせいか?