「やっぱり…怖がられてるよなぁ…」
「そうですよ。いきなり押し倒したりしたら怖がります」
「…すみません」
思わず謝ってしまう。この瀬野さんは威圧が半端ない。
「俺…どうすればいいんだろう」
「付き合えば良いと思いますよ」
「だからね…俺、怖がられてるの」
俺が告白したところで奏は受け入れないだろう。
瀬野さんは深いため息をつき、頬杖をついた。
「それなら、今までどおりでいいと思いますよ?」
「…」
「ご両親が帰ってくるまで、ひとつ屋根のしたには住みますが、まぁ…なんとか頑張ってください」
なぜ笑顔なのかを問いたい。
俺にとって地獄となる部分を笑顔で、嬉々としてアドバイスする彼女は大魔神に見えた。
「あ、そうだ。このあと買い物についてきてほしいんですが」
「お断りします」
「即答ですね」
当たり前だ!! この間、俺は一緒にアイス食べていただけなのに何故か女装させられてたんだぞ!? そりゃ警戒するわ!!

