「ごちそうさま」
おとなしく挨拶を済ませて立ち上がる。
これ以上何かされることはないのか…。
思わず安堵の息がもれる。
「じゃぁ、ご飯食べさせてくれなかったから…一緒にお風呂に入ろうか?」
わっつ。
脳内の思考が停止する。
……風呂 一緒 入る
カタコトで頭の中にキーワードが流れる。
逃げなければ俺が変質者になる。
ひとつの結論にたどり着いた。逃げよう。今すぐ。
「……どこいくの?」
「いや、ちょっとコンビニに」
逃げようとした俺の方を掴んで行く手を阻む奏。
ははは。やっぱり逃げられないのか。
俺の中で絶望が渦巻く。

