「ほら。これだよ水着姿の翔真」
「みせんでいい!! はやく飯を食え!!」
食事中にアルバムを見せてくる奏。
先刻、奏は結局アルバムを取りに家へ戻った。
行ってしまったのは仕方がない。そう思い、俺は焔を殴り、笑いを止めると家に帰らせた。
案外あっさり帰ってくれたのは逆に怖かった。
食卓にはグラタン。そして…奏が大事に抱えていたアルバム。
もちろん、そのアルバムには俺の写真が収められている。
俺にはそのアルバムがどす黒く輝いて見えた。今すぐそのアルバムを燃やしたいくらいに。
「グラタンおいしー」
俺が作ったグラタンを美味しそうにほおばる奏。
その姿だけだと癒し以外の何者でもない。しかし、その胸元にはアルバム。
なんで…俺の写真が収まっているアルバムが…二冊もあるんだよ…!!
おかしいだろぉ!!!!!
俺は心の叫ぶ。