「…ほら」
「ん」
俺がスプーンに乗せた杏仁豆腐を差し出すと、奏は嬉しそうにそれを口に入れた。
こういうとこはかわいいよな…。
「もっと」
「…」
「…赤面げっと」
奏がつぶやいた瞬間、カシャッという音が響く。
見ると、奏が俺にケータイを向けていた。
…。
「けせっ!! 今すぐに!!」
「保存…と」
「保存すんなぁ!!」
今すぐ消してくれ!! っていうか、写真を撮るな!!
俺は奏からケータイをとる。
「あーん」
「…自分で食え」
「やだ」
…。
俺は奏のケータイからさっきの写真を消しながら奏に杏仁豆腐の乗ったスプーンを向ける。

