「翔真」
「うぼぁ!?」
俺が洗濯物を畳んでいると、背後から奏の声がした。気配が全くなかったので変な声を上げてしまう。
「か…奏!?」
「お水頂戴…?」
「あ…あぁ」
俺は立ち上がってコップに水をくむ。そして壁に寄りかかっている奏に差し出した。
「まだつらいか?」
「ん…」
「そうか…」
奏は水を飲み干すと俺にコップを返してきた。俺はそのコップを握る。が。
「離せよ」
奏は一向にコップを放そうとしない。
「知ってた?」
「は?」
「風邪とか熱ってキスで人に移せるらしいよ?」
嫌な予感しかしない。

