「熱ある時って、運動して汗かくといいんでしょ?」
俺が無理やり寝かして反復横とびの理由を尋ねると、奏が平然と回答を返してきた。
「確かに汗かくといいって聞くけど!!」
「でしょ?」
「でしょじゃねぇよ。歩くのも辛いくせに」
「滅多に熱でないからなぁ」
「おとなしく寝てろよ」
「はーい」
俺はまた部屋を出て薬を探す。
今回は静かにしてくれているようだ。
「っと…あった」
俺は解熱剤をとりだしてコップに水を汲んで上へ戻る。
「奏…………寝てろよ」
俺が扉を開けたとたん、目に入ったのは寝ながら勉強している奏。
ノートに赤シートを当ててボソボソと何かをつぶやいていた。
「翔…」
「寝てろって言っただろ。運動よりはマシだけど」
俺はコップと薬を奏でに渡す。奏は薬を口に含み、水で流し込んだ。

